高校生になったらアルバイトをしてみたいと考える子は多いもの。
親の立場としては「学生の本分は勉強だし」「バイト先で悪い仲間ができないかしら」など、不安もあります。
学生のアルバイトの是非を考えてみました。
もくじ
アルバイト禁止の高校は多い
高校生の子どもにアルバイトをさせるかどうかの第一の決め手は、通っている高校の校則です。
高校でアルバイト禁止になっていれば、親としては「アルバイトしてもいいよ」とは言えません。
一般的に、アルバイトを推奨している高校はありません。
多くの高校がアルバイトを禁止しています。
中には、例外として「学校が認めた場合のみ」アルバイトできる許可制を取っている学校もありますが、基本姿勢はバイト禁止です。
息子や娘に「アルバイトしてもいい?」と聞かれると「社会勉強になるし…いいかな?」と思うお父さん、お母さん。
まずは校則のチェックから始めましょう。
バイト禁止の学校であれば、入学式後の保護者会などで教員からお話があったはずです。
また、入学時の資料や生徒手帳を見れば分かります。
法律的にはOK
労働基準法では、満15歳未満の子どもは労働基準監督署の許可がないと働けません。
厳密にいえば、15歳の誕生日後に来る3月31日まで働けない(雇う側が雇用してはいけない)ことになっています。
15歳といえば、中学卒業の年。つまり、中学校を卒業すると、法的には自由にアルバイトできるということです。
ただし、卒業式後も3月中は働けないので要注意!
卒業式が終わると気が抜けますが、3月31日まで働けないルールを守りましょう。
働く時間は決められている
高校生になると法律的にはアルバイトOKですが、どんなバイトでもできるとは限りません。
18歳未満の年少者は深夜労働を禁止されています。
深夜労働に当たるのは、22時から翌朝の5時までの労働時間です。
コンビニ、ファミレス、居酒屋など、深夜まで営業、もしくは24時間営業のお店で働く場合には、入れないシフトがあるということになります。
未成年は親の意向で辞めさせることができる
高校生を含む未成年者のアルバイトは、本人の承諾なしに親が辞めさせることができます。
親は子の労働契約を取り消すこと、契約解除することができると法律で定められています。
親に黙って勝手にバイトを決めてきた場合なども、冷静に対処しましょう。
高校生にバイトを許す際のルール
高校生になれば、法律上はアルバイトしても良く、学校では基本的には禁止ですが、許可を得ることで働くことは不可能ではありません。
ただし、学校からのアルバイト許可は、親の賛成なしには下りません。
そのため、好奇心旺盛でバイトに興味しんしんな高校生たちは、親に「バイトさせてほしい!」と泣きつくことになります。
息子や娘たちに懇願され、アルバイトを許そうと決めたなら、学校生活もアルバイトも充実し、学びの多い経験になるよう導いてあげましょう。
そのためには、あらかじめきちんとしたルールを決めておくことが大切です。
月の勤務時間・日数を決める
高校生の本分はあくまでも学校生活、勉強です。
そのため、学校生活に支障が出ない勤務時間、日数を決め、それを超えないように勤務させることが必要です。
時間数や日数は、家庭内で定めれば良いですが、週末のみ、週3回1日3時間のみなどバイトメインの生活にならないようにするのがおすすめです。
テスト期間中はバイト禁止
高校生には必ず、学期ごとの定期考査があります。
普段から予習や復習をすることも大切ですが、テスト1週間前~テスト期間はバイトを休み、勉強に専念させましょう。
「バイトのせいで成績を落としたらバイトを辞める」などのルールを決めてしまっても問題ありません。
稼いだお金の一部は学費などに
高校生なら、遊ぶ金欲しさにバイトを始める人も多いでしょうが、できれば使い道も親と子が慎重に話し合って決めたいものです。
多少はお小遣いにしてもいいですが、バイト代の一部はぜひ、学費や将来の自動車免許取得費用などに充ててほしいものです。
自分で稼いだお金をきちんと管理して生きるために必要なものに投資することは最高の学びとなります。
アルバイトを「社会勉強」と呼ぶなら、ぜひ稼いだお金の使い方まで学ばせましょう。
進学予定なら1年生から成績を落とさないように
大学進学を希望している人は、高校1年生から成績を落とさないように頑張っておくことが大切です。
大学の推薦入試には成績の評定平均(いわゆる内申点)が重要な意味を持ちます。
評定平均が高ければ、推薦入試で大学合格を勝ち取ることも可能です。
評定平均は高校1年一学期からカウントが始まっています。
そのため、「まだ1年生だからバイトや遊びに夢中でもいいや」というわけには行きません。
高校生におすすめのアルバイト職種
高校生のアルバイトは、深夜勤務NG、高校の風紀を乱すような職種は許可が下りないなど、職種選びも難しくなります。
また、親としても同僚に恵まれ、職場環境の良好なバイトをしてもらいたいものです。
学生生活と両立しやすく働きやすい、高校生におすすめのバイトを紹介します。
スーパーのレジ打ち
スーパーは、お母さん世代のパート社員と学生のバイト社員が多く、明るく働きやすい職場です。
スーパーのレジならば、バーコードの読み込みだけで済むことも多く、未熟な高校生にもすぐに慣れることができるでしょう。
高校生の働ける夕方の時間帯は買い物客が多くなり、バイトの需要も高くなります。
忙しい時間帯なので、きびきびと働く姿勢が身につきそうです。
ファーストフード
学生のアルバイトとしてメジャーどころであるファーストフードも高校生にピッタリです。
接客マナーに厳しい店も多く、社会人としての礼儀や姿勢を学ぶことができます。
仕事内容は簡単な調理と接客がメインですが、各担当のチームワークが求められます。
スピーディーかつ正確に役割を果たし、仲間と協力する力が付きそうです。
レストランのキッチン
レストランのバイトには、ホールとキッチンがありますが、接客が苦手な高校生にはキッチン担当がおすすめです。
ファミレスのキッチンなら、プロの料理人のような技術は要りませんし、先輩から教わりながら学べます。
料理に興味のある子はもちろん、興味のない子も料理へのハードルが下がって、家でも台所に立ち始めるかも知れません。