今回は子どもの教育にかかるお金についてお話します。
学費は子どもが成長して働き始めるまでかかり続けるもの。
家計にも大きな影響を与えるため、前もって金額の目安や支援制度についてきちんと理解しておくことが大切です。
もくじ
入学シーズンにはまとまったお金がかかる
入学に必要なものといえば、ランドセルや学生かばん、制服はもちろん、学校指定の体操着や上履きなど。
全て揃えると5~7万円くらい……ひょっとするとそれ以上?かかります。
さらに、中学や高校では部活で使う道具やユニフォームなど、驚くほどの出費!
ギリギリの生活ではこれだけのお金を工面するのは、大変なことです。
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※息子のいるわが家では体育の授業で使うからと柔道着も買わされました。
3年間で10回も使っていなかったと思います。(泣)
胸に大きく名前を書くので、お古をもらうことも、あげることもできずにいます。
小学校・中学校入学でかかるお金
文部科学省では、保護者が1年間に支出した子供一人当たりの学費を統計調査しています。
小学校 | 公立 | 私立 |
学習費総額 | 321,281 | 1,598,691 |
学校教育費 | 63,102 | 904,164 |
学校給食費 | 43,728 | 47,638 |
学校外活動費 | 214,451 | 646,889 |
中学校 | 公立 | 私立 |
学習費総額 | 488,397 | 1,406,433 |
学校教育費 | 138,961 | 1,071,438 |
学校給食費 | 42,945 | 3,731 |
学校外活動費 | 306,491 | 331,264 |
公立では、小学生で総額30万円ほど、中学生では50万円ほどかかることが分かります。
最低限通うのに必要な学校教育費、給食費だけでも年間10万円~20万円ほどかかります。
中学生で学校教育費が高くなるのは、「修学旅行・遠足・見学費」や「教科外活動費」(クラブ活動、臨海・林間学校等費用)などが増えるせいです。
また、学校外活動費は学習塾や習い事、図書費などのお金です。
中学生になるとグンとアップするのは学習塾の費用の影響が大きいようです。
就学援助制度について
学業に必要なものを揃えられないと、学校生活で不便を感じ、勉強にも集中できません。
でも、お金がないから揃えられない……というおうちもあるはず。
そんな時には就学援助という制度を利用しましょう。
入学準備金の入学前支給
公立の小学校に入学する場合、入学準備金の入学前支給として3月末に受け取れます。
秋に自治体から入学についての手紙と同封されていることが多いので、
早目に申請しましょう。
わたしの住まいの方では¥47,000が支給されます。
物入りの時期にもらえるのがありがたいですね。
通学中の学費の援助
また入学後も就学援助制度の手紙を学校から配布されます。
これには給食費・修学旅行費・学校行事費などかなり細かいところまで援助してくれます。
生活保護を受けている場合や所得基準により自治体(教育委員会)が判定します。
子どもが学校から手紙をもらってきて、学校を通じて申請をします。
手紙が手元に届かない場合でも、お住まいの役所のHPで【就学援助】で検索すると詳しいことが書かれています。
学校生活を送っていて、生活が苦しくなってしまったときでも同様に申請することができます。
就学援助は恥ずかしくない!
ネットでは、「就学援助制度を申請すると、他の人にばれて恥ずかしい」という書き込みが見られました。
しかし、国による、条件に当てはまる人だけ使える制度なので、使わない手はありません。
これは学校側も配慮して、受給者への手紙などは中身がわからないように封をして、子どもに渡しています。
親が別のことに使ってしまわないように、給食費などは学校長あてに金額が支給されるしくみになっています。
高校でかかるお金
公立に行くのか、私立に行くのかでだいぶかかる費用は違います。
入学金含め、1年目にかかる費用は前述の統計結果で以下のようになっています。
公立 | 私立 | |
学習費総額 | 457,380 | 969,911 |
学校教育費 | 280,487 | 719,051 |
学校給食費 | … | … |
学校外活動費 | 176,893 | 250,860 |
給食はなくなるため給食費はゼロですが、その代わりお弁当や学食の費用が必要です。
高校では通学に電車も使う場合も多いので、交通費も3年間必要になりますね。
また、修学旅行費も発生しますが、私立は海外へ行く場合も多いので辛いです。
こうなると何がなんでも公立に合格してもらわないと、と思ってしまいますね。
私立高校にも支援があります!
国からは【就学支援金】https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/20200715-mxt_kouhou02_1.pdf
東京都在住者には【授業料軽減助成金】https://www.shigaku-tokyo.or.jp/pa_jugyoryo.html
の2つの助成金があります。
どちらも所得制限(つまりお金持ちは無し)がありますが、受給できれば授業料は公立高校とほとんど変わらないということです。
学校を通してお知らせが来るので、
- 書類を記入して
- 住民票や課税証明書などを添付して
申請します。
わたしは「結構面倒だな」と思いながらも書類を書いたり、住民票を取りに行ったりしました。
支払い猶予の相談も
また、学費を支払う時期になると、学校からも支払期限の手紙が来ます。
「期限までの支払いが難しい場合は、学校の事務局まで相談をしてください」と書いてあります。
支払いが苦しいときは学校に相談してみましょう。
私立は公立にくらべると高いのは事実です。(小・中とも同じ)
しかし、私立高校では生徒に対して多くのサポートがあるので、お金の面だけでなく、総合的に子供といっしょによく見た方がいいでしょう。
高校卒業後、大学・専門学校へ行く?
高校卒業後の進路は多岐にわたります。
将来にも直結するのでできるだけ、子どもの意志を尊重してやりたいと思うもの。
とはいえ、進学の場合には経済的に限界もあるため、進路ごとにサポートが必要となる額もざっくり知っておきましょう。
※初年度のかかるお金(平均的な金額)
国立 | 82万円 |
私立 文系 | 120万円 |
私立 理系 | 150万円 |
専門学校は、私大くらいのお金がかかります。
さらに、大学受験の受験料も、1校あたり3万~4万と高額です。
大学進学にも奨学金という助っ人が!!
奨学金は、頭の良い、成績優秀な学生がもらえるお金というイメージですが、この数年で少し変わってきています。
大学で勉強したい意志があれば借りられる制度もあるので、知っておきましょう。
進学を希望している人へ、高校3年生のときに高校から日本学生機構の奨学金の説明があります。(保護者でなく、学生本人!)
希望する場合には、通っている高校を通じて申請をします。
明確な志望がなくても、後でやっぱり進学したいという場合もあるので、申請だけはしておきましょう。
その後、入学した大学で引き続き奨学金手続きをして、初めて受け取ることができます。
どんな種類の奨学金かというと、
- 貸与型(無利子・利子)卒業後に返済していくタイプ
- 給付型(返済の必要なし・成績に条件あり)
親の収入や、自宅通学か親元から離れて生活するのかなどで、金額は変わってきます。
また、大学独自の奨学金制度もあるので、志望する大学を良く調べてみましょう。
大学のオープンキャンパスなどで詳しく説明してくれるので、できれば子どもと一緒に行ったほうがよいです。
子どもが1人で見学しても、キャンパスがきれいだったとか、学食がおいしいとか上っ面しか見てきません。
(あ・・・うちの場合は、です。)
もし奨学金の受給資格の対象になっていたら、受験の際にエントリーしておきます。
たとえば英検準2級を持っていれば、30万円の奨学金+TOEICの受験料を学校が負担など。
大学側も入学したら勉強に専念してほしいので、様々の特典を準備しているようです。
進学準備は親子で抜かりなく
子どもには良い教育を受けさせたいというのは、誰でも思うことです。
それゆえに、家計のひっ迫もあります。
使えそうな支援があれば、ぜひ申請してみてください。
また、役所などに立ち寄ったときにパンフレットなど置いてあることもあるので、ちょっとアンテナ張っておくことも必要です。
副収入で子供の進学に備えたい女性に!