生活の知恵

みんなにわかりやすい【やさしい日本語】を使おう!!

こんにちは。晴太 空(はれた そら)です。

タイトルを見て、日本人なら誰だって日本語知ってるよ。と思った方もいると思います。

でも、自分ではなく、ちょっと自分の周りを見渡してみてください。

普段の生活の中で、コンビニや飲食店、最近では介護の現場などでも、外国の人に出会う場面が多くなっています。

彼らのように日本で生活をしている外国の人(外国にルーツがある人)に、あなたなら何語で話しますか。

日本語教師のわたしが、日本にいる外国人のコミュニケーションの実態を紹介します。
晴太(はれた)さん
晴太(はれた)さん

外国人はみんな英語ペラペラですか?

日本では、「外国人=英語」を話す人達と解釈して一生懸命英語で話そうとする人が多いのではないでしょうか。

もちろん、相手も自分も英語で問題なくコミュニケーションが取れれば、OK!問題なしです。

しかし外国人の中には、学校で英語を勉強したけど、コミュニケーションを取るにはちょっと難あり・・・という人も。わたしたち、日本人の多くもそうですね。

では、どうやって日本にいる外国人とコミュニケーションを取れば良いでしょうか。

「ご用件を伺います。」・・・とはどういう意味?

例えば、「ご用件を伺います。」と小学1年生に言ったら、意味がわかるでしょうか?

お家が商売をしているとか、読書大好きな子供なら理解できると思いますが、ほとんどの子供はわからないでしょう。

このような大人のビジネス向きの言葉を、簡単な【やさしい日本語】に言い換えてみます。

例えば、「今日の用事は何ですか。」とか「今日はどうしましたか。」など・・。

意味もわかるし、全然失礼ではないですね。

【やさしい日本語】に言い換えて話せば、外国人は日本語で理解ができるわけです。

日本で生活をしているほとんどの外国人は、日本語を勉強して働いています。

【やさしい日本語】で伝えてみよう

【やさしい日本語】を使おうという流れが、自治体でも行われています。

外国人にも理解しやすい言葉で説明をしたパンフレットを見かける機会が増えました。

とてもいいことだと思います。

【やさしい日本語】の心得

【やさしい日本語】で伝えるには、どのような点を心がければ良いでしょうか。

今自分が働いている場所で外国人と接するときにとても役に立つと思います。

1.難しい漢字の言葉を言い換える

土足禁止  ⇒  くつをぬいでください。

今朝(けさ)⇒  今日の朝

再度    ⇒  もう一度

※ 知っておいた方がいい災害用語などはそのまま使い、ふりがなをつけて説明をする。

 ◎避難所(ひなんじょ)(にげるところ)  ◎余震(よしん) (あとからの地震(じしん)) 

2.1つの文は短くする。 文末は「~です。」「~ます。」で統一する

指示は「~てください。」可能は「~することができます。」

「あぶないです。」

「かわのみずが いっぱいに なります。」

「にげてください。」

「ここで やすむ ことができます。」

3.敬語や謙譲語は使わない

いつ日本へいらっしゃいましたか。 ⇒ いつ日本へ来ましたか。

ただいま参ります。        ⇒ 今、行きます。/ 今、来ます。

以前、病院で患者さん(外国人)と病院事務のやり取りで

事務の人 「○○さん、本日どなたとご一緒ですか。」

外国人  「・・・?」

事務の人 (ゆーっくりな話し方で)「どなたと~、ご一緒に~、いらっしゃっい~ましたかー。」

外国人  「・・・?」

事務の人 「今日は、誰といっしょなのかな?」

外国人  「きょう?」

横で聞いていたわたしは、いたたまれなくなり、横から失礼。

わたし 「今日だれといっしょに来ましたか。」

外国人 「ともだち、あそこです。」

 

丁寧に言わなければならないという事務の人の気持ちもよくわかりました。

また、相手がわからないからということで、子どもに話すような「~のかな?」となる気持ちも。

しかし、子どもに話すように言っても外国人には通じませんし、彼らは日本語が少ししかわからないだけであって、子ども扱いをしてはいけません。

4.カタカナ外来語やオノマトペは使わない

カタカナ語はほとんど、元の言葉と発音も違い、日本で使っている意味がちがうので、通じません。

例えば、

Micdonald(マクドナルド)⇒英語の発音とかけ離れているため、さっぱりわからないようです

サラリーマン ⇒和製英語なので日本語と認識した方がいい

ソーシャルディスタンス ⇒最近の新しいカタカナ語

新しいカタカナ語は、日本人でもよく分からないという人も多いはず。

日本語に変換する余裕もなかったのかもしれませんが、日本語で言い換えたほうがわかりやすいでしょう。

また、

オノマトペとは、「ゆらゆら」「シーン」「しくしく」「ワンワン」など

擬態語や、擬音語のことです。

日本語には多くのオノマトペがあり、物事の表現にはとても役立ちます。

しかし、外国人にはわかりません。

 

【やさしい日本語】は日本人にもやさしい

わたしたちが外国人とコミュニケーションを取るために、【やさしい日本語】が便利だということが、わかっていただけたでしょうか。

 

実はわたしたちの日常生活でも【やさしい日本語】の方がいいと思う場面があります。

例えば、役所での手続き書類

いわゆるお役所言葉という難しい言葉で、手続きをわかりにくくしているのではないか、と思ってしまいます。

できるだけわかりやすい言葉で申請などをスムーズにしてほしいと思います。

コロナ禍で、

生活のためのいろいろな手続きも意味がわからず、申請ができない、

または情報が届いていない人も多いのではないかと、心配しています。

晴太(はれた)さん
晴太(はれた)さん

外国人も、もっと日本語で話したい!

やさしい日本語に正解はありません。

わたしは「易しい」日本語は、「優しい」日本語でもあると思います。
相手にわかってもらう、伝えたいことを心を込めて話すことだと思います。

日本で生活をしている外国人は、もっともっと日本語を話したいと言っています。

縁あって日本を選んで来てくれた私たちの仲間です。

仲間の彼らに敬意を払い、皆さんにも受け入れて欲しいと思います。

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