ライター歴15年の筆者が、誰でも簡単に文章が上手くなるコツを紹介します。
「文章は書けば書くだけ上達する」などと言われることもありますが、何も考えずに書いていても上手くなるはずはありません。
しかし、ほんの少しだけ工夫と注意をすれば、格段に読みやすく、伝わりやすい文章をすぐに書けるようになります。
作文や読書感想文に悩まされている学生さん、レポートや企画書を書きたい人、ライターやブロガーなど、文章を書く皆さんの力になれますように。
もくじ
文章がグッと読みやすくなるコツ
文筆業に関わらず、文章を書く機会は多いもの。
プロであろうとなかろうと、読みやすい文章を書けるスキルは役立ちます。
「でも、私には才能ないし…」
いや、そんなものは必要ありません。
感動的な文章を書くには才能も必要かもしれませんが、読みやすい文章は工夫次第でカンタンに書けます!
一文の文字数を減らす
読みやすい文章を書きたいなら、まずは短文で物事を伝えることを意識しましょう。
1つの文章あたりの文字数を、50文字以内に抑えるだけで、文章はグッと読みやすくなります。
「フリマやオークションサイトの価格と比較して査定額が大きく下がる時は、そうしたサイトで個人的に売ることも選択肢に入れると良さそうです。」(65文字)
↓↓ 「時にはフリマやオークションサイトの価格と比較して、査定額が大きく下がることもあります。 そんな時はフリマやオークションサイトで個人的に売ることも選択肢に入れると良さそうです。」(42文字+43文字) |
上記は私が他の記事で書いた文章です。
私自身は(使う単語自体が長い時など)ちょっと長めの文章を使うこともありますが、それでもなんとか80文字以内には抑えようと思っています。
読みにくい漢字は迷わず開く
ひらがなやカタカナは積極的に使いましょう。
読みにくい漢字は躊躇なく開き、ひらがなやカタカナに置き換えます。
そうすることで、全体の雰囲気がかなり親しみやすい印象になります。
「躊躇なく」→「迷わず」といった具合に分かりやすい表現方法に変換するのもおすすめです。
私も↑↑で「躊躇(ちゅうちょ)」とか言っちゃってますが、誰もが読めるWEBサイトでは難しい漢字は極力、使うべきではないと思っています。
カギかっこを活用する
カギかっこを使いこなすことで、文章は視覚的にメリハリを持ちます。
会話文を表現したい時はもちろん、自分が思ったことを書く時もカギかっこを使いましょう。
私は内心、こんなことを学んでいても意味はないだろうと感じていた。
↓↓ 私は内心、「こんなことを学んでいても意味はないだろう」と感じていた。 |
「」の使い方
会話に主に使います。
私は言った。 「さあ、出かけよう!」 |
私は「さあ、出かけよう!」と言った。 |
「さあ、出かけよう!」 私は言った。 |
私は言った。 「さあ、出かけよう」 「そうだね」 と彼も同意してくれた。 |
『』の使い方
本のタイトルなどに使われる記号です。
また、カギかっこ「」内の引用文にも使います。
彼は「田中が『行け』と言った瞬間にドアを開けろ」と言った。 |
()の使い方(おまけ)
漢字(かんじ)や英語の読み方、注記などに使います。
(補足事項や個人的なコメントなど、自由に使っても◎)
ライティングでよくあるミスと注意点
文章を書いていると、うっかりミスすることがあります。
自分でも気が付かないこともあるため、自戒の意味もこめて、思いつく限りまとめました。
整合性のない主語と文末(主述のねじれ)
文章を頻繁に書く人でもやりがちなのが、主語と文末の整合性のミス。
(主述のねじれといいます)
書いているうちに、自分の視点がブレるために起こります。
× 商品は、一度本社へ送られ、メンテナンスします。
○ 商品は、一度本社へ送られ、メンテナンスされます。 |
「商品は」を主語としたら、最後まで主体は「商品」のままでなければいけません。
×の例では、「商品が(自分で)メンテナンスをする」という意味になっています。(そんな奇怪な)
私自身もやらかしますが、これは文章が長くなればなるほど増えるミスです。
「商品は、一度本社へ送られ、(商品は)メンテナンスされます。」と途中で主語を補って確認するとミスが減ります。
自分の呼び方の乱れ
主語の乱れも多く発生するものであり、できれば直したいミスです。
自分に対する呼び方には以下のようなものがあります。
これらが一つの作品内で混在すると、わりとうっとうしいです。
- 筆者は
- 当方は
- 私は
- 僕は
- ○○(名前呼び)は
また、「僕」ひとつ取っても、「ボク」「ぼく」と書き方がコロコロ変わると違和感を覚えます。
文体の乱れ
「ですます」調や「だ・である」調についてのミスです。
1つの作品の中で、文体は統一させましょう。
ただし、意識的に(わざと)強調や場面転換のための演出で使うことはあります。
私は「やめよう」と言った。
ところが彼は「行こう」と言いました。 それって違うよね。 しかし、私は彼の言い分を受け入れようと思います。 |
このような文章は、頭が混乱するから正直やめてほしいです。
使うなら、最低でも見出しごと、文章の区切りごとでお願いします。
二重表現、重複表現
有名な例としては「馬から落馬」があります。
同じ意味の言葉を重ねてしまうミスです。
間違っている上に字面も汚く感じます。
また、同じような誤用としては、「違和感を感じる」「約1時間くらい」といったものも要注意です。
「要注意」も「要注意が必要です」などと言わないように注意しましょう。
ちなみに「違和感」は「覚える」「抱く」が適切です。
カギかっこ内の句点(。)について
カギかっこ内の句点の扱いは、文章を書く人(条件)によって異なります。
国語の授業(学生)
国語の授業や宿題・課題で書く場合には、カギかっこ内に句点を入れましょう。
例:君は「先に行ってもいいよ。」と言った。
文筆業(ライター・ブロガー)
文筆業として書く人は、カギかっこ内に句点を打たないのが一般的です。
例:君は「先に行ってもいいよ」と言った。
また、2文以上の場合には最後の文章の最後だけ句点を抜きます。
例:君は「先に行ってもいいよ。僕は後から行くね」と言った。